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丸美屋「とんこつ麻婆豆腐の素」
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⑨キャッチコピーが毎年ついていることに気づいていない人も沢山いるのではないかとも思っている

日本ツアーを振り返る〜あの時何が起こったのか〜

あふれる豚骨の香り、これは麻婆豆腐なのか?「とんこつ麻婆豆腐の素」

の続きです)

そろそろ1年目のカレーフェス期間中のエピソードに入っていきたいのだが、その前に最後に一つだけ、キャッチコピーについてだけ書いておきたい。

キャッチコピーはすごく大事なものだと考えていて、神田横須賀など他の町のカレーイベントとの違いを生む要因であり、大きな特徴の一つになっている、というと大げさだが、毎年こだわって考えてきた。

過去9年のキャッチコピーは以下の通りだ。

下北沢カレーフェスティバル2012「一生に一度⁉毎日カレーを食べる一週間」

下北沢カレーフェスティバル2013「破~シモキタからカレーが消えた日~The Day of Curry Disappearing from Shimokita」

下北沢カレーフェスティバル2014「運命の一皿を探そう、カレーに恋する10日間」

下北沢カレーフェスティバル2015「Shall We Curry?~ねぇ、カレーしない?~」

下北沢カレーフェスティバル2016「カレーのいい香りをたどっていくと、そこは下北沢でした」

下北沢カレーフェスティバル2017「スパイシークルージング~下北沢で世界一周⁉スパイス香るカレーな旅」

下北沢カレーフェスティバル2018「It’s a CURRY LAND」

下北沢カレーフェスティバル2019「カレーって無限に食べれルゥ~!」

下北沢カレーフェスティバル2020「NEW CURRY LIFE 新しいカレーの生活様式」

1回目。2012年のキャッチコピーについて振り返ってみる。

なぜ、こういうコピーにしたのか?

そもそもなぜコピーをつけようと思ったのか?

思い出そうとしてみたが、全く覚えていなかった。

仕方がないので推測してみる。

イベントにキャッチコピーをつけようと思った理由はおそらく私が演劇出身だからだ。

「下北沢カレーフェスティバル2012」だけにすると、「劇団ほぼ無職 第1回公演」と同じ感じになってしまい、情報として少し物足りない。

「劇団ほぼ無職 第1回公演“バーレスQ~シモキタ駅前伝説”」の方がしっくりくる。

「ドラゴンボール第1話」より「ドラゴンボール第1話“ブルマと孫悟空“」の方が情報が多くて良いと感じるのは私だけだろうか。

このあたりの感覚は人によって異なるので、あるほうがいいと思う人も、なくてもいいと思う人も、どちらもいていいのだと思う。

そもそもキャッチコピーが毎年ついていることに気づいていない人も沢山いるのではないかとも思っている。

それでも、キャッチコピーが必要だと思って、毎年頭をひねって考えてきたのには理由があった。

キャッチコピーはイベントにとって旗だと考えているからだ。

運営スタッフに対して、お客さんに対して、参加店のスタッフさんに対して、今年の下北沢カレーフェスはこんなイベントにしたいんです!と方針を伝える大切な部分だと思っている。

「下北沢でカレーを食べる」ただそれだけのことをフェスティバルにするために、ただ「カレーフェスティバルをやりますよ」というのではなく、何かしらの方向性を示して、同じイメージを共有するためにもキャッチコピーは大事だと思っている。

具体的に2012年のキャッチコピーを振り返ってみる。

下北沢カレーフェスティバル2012~一生に一度⁉毎日カレーを食べる一週間~

「一生に一度」というのはとても強い言葉だ。

一生のお願いと同じくらい強い言葉で、基本的には生きている間に一回しか使えない言葉である。

1年目のカレーフェスを立ち上げる段階では、このイベントが10年も続くことは予想していなかった。

1年目は最初だから無名だし、インパクトが大事だと思っていた。

「毎日カレーを食べる一週間」というコピーに対して、Twitter上では「1週間くらい普通に食べられる」という声がちらほら上がっていた。

私は元々カレー大好き人間ではなく、カレーを食べる頻度は月に1回か2回程度だったので、変な人もいるものだと思ったし、とは言え世の中の多くの人は1週間毎日カレーを食べないだろうから、もしそんなことをするとしたら一生に一度で十分だろうし、ただ下北沢でカレーを食べるという行為が非日常的な行為になり、ある種の「祭り」になるかもしれないなと考えていた。

チラシ、マップ、Tシャツなどデザイン一式を担当(2012~2018)してくれたm-ninaさんからは「1週間毎日カレーを食べるなんてきついなぁと思ったけど、別に毎日食べなくてもいいですよ~、というカレーまんのセリフ調の吹き出しを追加することで、まぁいいかと思えた」と言われた。

翌年以降のコピーもそうだし、この文章もそうなのだが、私は文章を書いたり読んだりするとき、頭の中で声に出している。そのため、声に出した時の語呂の良し悪しにはこだわりがあった。

(⑩に続く)

全部で⑪まであります。続きを一気に読みたくなったらnoteもあります。

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