喫茶野郎のAC/DCコレクション
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はじめてのAC/DC 頬を伝う涙のワケ

「ベビースターラーメン丸(天下一品こってり味)」4月4日より再登場!

天下一品『こってり自販機』稼働!

久しぶりにLIVE AT RIVER PLATEの DVDを観ながら、テンション爆上げでこの文章を書いています。よろしくお願いします。バッキンブラーーーーーック!!!

2010年3月12日

『Black Ice World Tour」@さいたまスーパーアリーナ

遂に、遂にこの日がきました。

僕の記憶では前日の3月11日にAC/DCで絆が繋がっている、元店長のSさんの住む横浜へ。美味しい家系ラーメンの店に連れて行ってもらい、Sさんの住むマンションに泊めて頂きました。

既に、この状況に僕はグッときていました。

『AC/DCが来日する事があったら、その時お互い何をしてても絶対一緒にライブに行こう』

という約束が実現しているのです。

こういう類いの約束は本当にタイミングのもので、誰も悪くないのにうまくいかないという場合も勿論あると思います。だから、僕らは非常にラッキーでした。

Sさんの家で飲みながらAC/DCやモトリークルーのDVDを観て、次の日の為の英気を養いました。

そして迎えた3/12

横浜からどうやって、埼玉まで行ったのか、土地勘もなかったので、殆ど記憶も無いのですが、Sさんに連れられるまま、さいたまスーパーアリーナへ到着しました。

遂に…遂にここまで来たかと感慨に浸っていると

『Sさ〜ん、●●!久しぶり〜🎶』

と顔はニヤけてるけど、目が全然笑っていない大柄の男が近づいてきました。

そうです。完全に忘れてました。

オマJさんです。

一度チラッと紹介した事がありますが、もう一度紹介します。Sさんとは職場の先輩、後輩の仲で、京都店にも助っ人として来たことがあり、僕とも面識がありました。オマJというのは略称で、正式名称はオマ●●JRという、この僕ですら眉をしかめる、下品なあだ名をつけられていました。もう当時は落ち着いてらっしゃいましたが、昔はスーパーヤンキーだったらしく、笑顔で人をブン殴れる人間の心を失くした殺戮マシーンだったらしいです。今は落ち着かれて、人間の心を取り戻せて本当に良かったです。

プロフィールはイカついですが、実際はとてもいい人で、一緒に楽しくライブを観れるメンバーが集まりました。しかし僕とSさんは(特に僕)AC/DCへの熱量が高く、オマJさんは『何か面白そうだから来た』という感じでした。その熱量自体に何ら問題なく、むしろ歓迎すべき事なのですが、ちょっとこの熱量の差は懸念材料ではあるなとも思いました。

恐らくこの先のライブで僕は自分でもわからない未体験ゾーンに入ってしまうのは確実で、その姿を付き合いのあるSさんに見られるのはまだしも、フラットなオマJさんに観られると絶対イジられるし、更には引かれるかもしれません。そうなると僕も恥ずかしくなって我に返ってしまって、お互いが楽しくなくなる可能性が出てきてしまいます。自然にライブが観れるのだろうかと危惧しました。

ちょっと横道に逸れました。

始まる前の雰囲気を充分に味わいたいと思い、早めにさいたまスーパーアリーナにやって来ていたので、とりあえずビールを買って乾杯。チラホラAC/DCのTシャツを着ている人もいましたが、熱狂的なムードはなく、どこか淡々とした雰囲気でした。

グッズを買い込み、更にアルコールをバンバン体内に注ぎ込み、最高のコンディションで開場時間を迎えます。

会場の中に入ると、AC/DCのツノをつけた人がたっくさん!皆、シャイだからコソコソ隠し持ってたのね!物販で見た時はいらんやろ、と思ってましたが、大勢の人がツノを生やしているのを見ると、僕も買っときゃよかった〜と激しく後悔しました。

会場内はずっと、会場の外で感じていた淡々とした空気と打って変わって、AC/DCを待ち侘びいた人達の熱気に包まれています。その熱気が今にも爆発しそうです。僕は思わず

『君も待ってたのかい?そこの君も!そこの貴方も!』

と話しかけて、抱きしめて、共に喜びを分かち合いたい気持ちに駆られましたが、ここは東アジアの最果て日本です。AC/DCが好きでも、そんな事しようものなら間違いなくキモいと思われるし、下手したら通報されます。更に『何となく面白そうだし来たよ!』っていうオマJさんみたいな人もいるだろうから、僕は我慢しました。でも、こんなにAC/DCを愛して、待ち侘びていた人達と一緒にライブが観れるなんて、最高だ!と胸が一杯になっていました。

開演時間が迫るに連れてライブが始まるのを当然望む気持ちと、もうちょっとだけこの雰囲気に身を委ねていたいという気持ちが交錯します。2,3年前の自分を思い返すと贅沢な悩みです。でも、時間の流れを止める事はできません。

開演時間になり、ライブのはじまりです。

何回も、何十回もYouTubeにあがっている映像で観たオープニングのアニメーションが今、僕の目の前で流れています。ブライアンが、Gibson SGがアニメに映ると物凄い歓声があがります。さいたまスーパーアリーナに集まった2万人以上の観客が、これだけで大騒ぎです。

アニメのあらすじとしては、アンガスが悪魔になって機関車を暴走させて、街に突っ込ませようとしてくる、と文章にして書いたらとてつもないアホアニメですが、これがAC/DCらしさに溢れていて素晴らしいモノになっています。

暴走する機関車を止めるべく、何故か何の脈絡もなくセクシーなお姉様が2人登場し、アンガスを色仕掛けで油断させ、隙をみてロープでグルグル巻きにします。そして2人でブレーキをかけますが、なんとブレーキレバーが折れてしまいます。

制御不能となり、街へ突っ込もうとする暴走機関車、間一髪のところで飛び降りるお姉さん達。いつの間にかヒモが解け不敵に笑うアンガス、そして一瞬写り込むGibson SG、暴走する機関車が街へ突っ込んだ!と思ったその瞬間

ドーーーーーーーン!!

という爆発音、飛び散る火花と共に機関車の先頭部分がステージに現れ、場内は割れんばかりの大歓声。最高のオープニングです。僕もワーだか、オーだか言葉にならない叫び声をあげました。

まだ煙が場内に充満していて、ステージもよく見えない状態でしたが、デカイ音で

ジャジャジャジャージャ
ズジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャジャ

ギターリフを文字にして書かなきゃよかっと、少し後悔していますが

神が

アンガスヤングが

AC/DCが今まさに、僕の目の前に現れたのです!!!!

一曲目はニューアルバムからのリードトラック『rock’n’roll train』

僕がずっとずっと待っていたバンドのライブの幕が今上がりました。僕の観ていた席からではアンガス、ブライアン、マルコム、クリフ、フィル、皆豆粒みたいに小さいですが、確かにそこに存在し、日本のファンへ向けて演奏しています。信じられない光景です。

そして一曲目から躍動し、広いステージを所狭しと駆け回りながらギターを弾く、ギターヒーローに僕は泣きました。何度もCDやDVDで聴いたあの音をライブで、ギターで掻き鳴らすのです。思わず笑顔で嬌声をあげながら握り拳をつくり、両手を天に突き上げ泣きました。

『日本に来てくれてありがとう!AC/DC!』

心から思いました。

そして

『オマJが邪魔だなあ!』

とも心から思いました。

いや、オマJさんは全く悪くないのです。でも、今の僕の状態を見たら絶対イジってくるし、引くし、それによって我に返ったり、気を使いたくないし、そもそも何人たりともこのAC/DCのライブを100%楽しもうしてる自分の邪魔はして欲しくなかったので、オマJさんは勿論、Sさんにすら僕がどんな顔をしてライブを観てるか悟られないようにしなければなりません。幸い、何曲か進むに連れて流石に涙をも止まり、2人も当たり前ですが、ステージに釘付けだったので、事なきを得ました。本当によかった。

どの曲がどうだったとか、細かく書く必要はありませんが、自分が好きで好きで何十回、何百回と聴いた曲がステージで演奏される度、僕はその一曲、一曲を全力で楽しみました。正直、セットリストは事前に知っていたので、次はこの曲だなと頭にはありました。しかし、当たり前ですがYouTubeで観るのと、ライブで観るのとは訳が違います。曲が始まる度に勝手に歓声をあげてしまうし、僕ってこんなに陽気な人間だったの?とノリノリでライブを観れてしまいました。

異論、反論は多数あると思いますがAC/DCに興味があって「ちょっと聴いてみよかっかな〜」という人はまず初めにライブ映像を観ることを強く推奨します。オリジナルアルバムはその後で良いと思います。これはAC/DCを実際に観る前から思ってた事ですし、観て確信に変わりました。ライブが、目の前で動いているAC/DCがとにかくカッコ良いです。痺れます。

次々とセットリストの曲が演奏され、あっという間に『Let There Be Rock』で本編終了。アンコールが、拍手が鳴り止みません。

そして出てきた再び登場したアンガス。『Highway To Hell』のリフを弾き鳴らします。今まで全力で楽しんでいた僕にまた変化が起こりはじめます。

それは最後の曲『For Those About to Rock (We Salute You) 』のリフをアンガスが弾いた、その時でした。

止まっていた涙が再びポロポロこぼれ落ちてきたのです。ライブ冒頭の涙をとは違い、ボロボロ溢れ出てきて止まる気配がありません。

以下歌詞と、乱暴ですが翻訳アプリで日本語にしました。

↓↓↓↓

We roll tonight to the guitar bite

Stand up and be counted for what you are about to receive
We are the dealers
We’ll give you everything you need
Hail hail to the good times
‘Cos rock has got the right of way
We ain’t no legends ain’t no cause
We’re just livin’ for today

For those about to rock, we salute you
For those about to rock, we salute you
For those about to rock, we salute you
For those about to rock, we salute you

We rock at dawn on the front line
Like a bolt right outta the blue
The skies alight with a guitar bite
Heads will roll and rock tonight

For those about to rock, we salute you
For those about to rock, we salute you
For those about to rock, we salute you
For those about to rock, we salute you

We’re just a battery for hire with the guitar fire
Ready and aimed at you
Pick up your balls and load up your cannon
For a twenty one gun salute

For those about to rock, we salute you
For those about to rock, we salute you

For those who give
For those who take
Those left high
And those on the make
For those who give
For those who take
Those left high
And those on the make
We salute you

私たちは今夜ギターに噛まれるように転がります

立ち上がって、あなたが受け取ろうとしているもののために数えられます
私たちはディーラーです
必要なものをすべてお届けします
良い時代に雹を降らせる
「コスロックは通行権を持っています
私たちは伝説ではありません原因ではありません
私たちは今日のためにただ生きている

ロックしようとしている人のために、私たちはあなたに敬意を表します
ロックしようとしている人のために、私たちはあなたに敬意を表します
ロックしようとしている人のために、私たちはあなたに敬意を表します
ロックしようとしている人のために、私たちはあなたに敬意を表します

最前線で夜明けに揺れる
青のすぐ外のボルトのように
空はギターに噛まれて降りる
今夜は頭が転がって揺れる

ロックしようとしている人のために、私たちはあなたに敬意を表します
ロックしようとしている人のために、私たちはあなたに敬意を表します
ロックしようとしている人のために、私たちはあなたに敬意を表します
ロックしようとしている人のために、私たちはあなたに敬意を表します

私たちはギターの火で雇うための単なるバッテリーです
準備ができてあなたを狙った
ボールを手に取り、大砲を積み込みます
21発の祝砲の場合

ロックしようとしている人のために、私たちはあなたに敬意を表します
ロックしようとしている人のために、私たちはあなたに敬意を表します

与える人のために
取る人のために
高いままにしたもの
そして、製造中のもの
与える人のために
取る人のために
高いままにしたもの
そして、製造中のもの
私たちはあなたに敬意を表します

↑↑↑↑

ちょっと粋じゃない和訳ですいません。AC/DCの曲は結構な割合で『酒だー!』『女だー!』みたいな曲が多いのですが、こういうタイプの曲も多いのも事実です。こういうタイプって、どういうタイプ?と聞かれて答える程、野暮ではありませんのでこれくらいでお許しを。

ボロボロ溢れ出る涙の理由は何なんだったのだろうと今でも考えます。何回考えてもAC/DCにまつわる色んな事の積み重ねが多過ぎて、わからない事だらけです。それでも少なからずわかってる事もあります。

『このライブが終わってしまう悲しさ、AC/DCが存在してくれてる事への感謝』

これだけではないですが、この2点は涙が止まらなくなった大きな要因だと思います。

for those about to rock (we salute you) が始まると同時にステージに沢山の大砲が出てきます。最初はスローテンポで演奏されるのですが、途中からテンポが急に速くなり、大砲をバカスカ打ちまくるという景気の良すぎるハッピーなエンディング曲で、センチメンタルな要素は一切ありません。そんな曲なのに泣いてる自分はおかしいと思いつつも、涙がとまりません。自分でも引くくらいに。僕だけがそう思ってるのかもしれませんが、この曲は楽しい時間の終わりを告げる合図なのです。ライブの最後の曲だし当然ですけど。
この曲の最初のギターリフを聴くと

『もう終わりなのか…まだ終わらないで…こんな最高の時間を終わらせないで…』

とメソメソしてしまいます。因みに、今でも酔っ払ってこの曲のを聴くと泣いてしまいます。十中八九泣きます。

そして初めて生で観たAC/DCは、僕がDVDやYouTubeで見てたAC/DCとは違って、アンガスはハゲてましたし、ブライアンはキーをさげて歌ってました。マルコムはリフを忘れてると噂され(そんな事なかったけど)クリフとフィルのリズム隊は今も昔も地味太郎。

でも、今日のライブでのAC/DCが、今まで観た中で1番かっこよかったです。かっこいいまま存在し続けてくれてありがとう。日本に来てくれてありがとう。そう思うと涙が頬を伝うのです。

ライブは大盛況のまま終わり、ブライアンが僕らに別れを告げ、メンバーがステージから去りました。SさんとオマJさんに顔を見られても良いように僕は慌てて涙を拭いました。

幸い2人は僕がグチャグチャに泣いてる事に気づいていないようでした。ライブの余韻に浸りながら、横浜のSさんのマンションへ帰り就寝。

翌朝、Sさんに別れを告げ、僕はずっとやってみたかった鈍行列車で京都へ帰る、というくだらない目的の為、東海道本線に乗り込みました。

思ってたよりもずっと代わり映えのしない風景を眺めながら、ふと思いました。

『AC/DCのライブ…もう一回みたい!』

AC/DCの日本公演はまだ

3/14のさいたまでの追加公演と、3/16の大阪ドームでの公演が残されていました。

※この文章を書くにあたり久しぶりにSさんに連絡をとりました。Sさんとして書かせてもらってますよ、と伝えたら、Sはスーパービッグ●ニスの略だよね?と仰っていました。AC/DCに乾杯!

今日のAC/DC

ac/dc rock ‘n’ roll train (live at river plate)

ac/dc – for those about to rock (we salute you) (from live at river plate)

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