2025年2月27日、名古屋の八田駅近くにオープンした『金ことぶき。 八田店』。あのスガキヤが新たなるラーメンとして開発した「とろ豚醤油ラーメン」を提供するこのお店、1ヶ月越しに伺うことができそのラーメンを味わいました。ちなみに平日の14時前に入店したこともあり、待ち時間なく案内いただきました。

『金ことぶき。 八田店』
『金ことぶき。 八田店』
「とろ豚醤油ラーメン」は、白醤油を使った金と、三種の醤油を使った黒の2種類
「とろ豚醤油ラーメン」は、白醤油を使った金と、三種の醤油を使った黒の2種類
注文はタッチパネル式の券売機にて、初めてのUIだったのでちょっと手間取りましたが、ある意味分かりやすい
注文はタッチパネル式の券売機にて、初めてのUIだったのでちょっと手間取りましたが、ある意味分かりやすい
「金らー麺」へのこだわり。白醤油を使っているあたり、愛知県の飲食業であることを感じさせてくれます
「金らー麺」へのこだわり。白醤油を使っているあたり、愛知県の飲食業であることを感じさせてくれます
「黒らー麺」にも、こだわりがたっぷり。3種の醤油をブレンドしたかえし、さあ、どのような味わいか
「黒らー麺」にも、こだわりがたっぷり。3種の醤油をブレンドしたかえし、さあ、どのような味わいか
店内は、キッチンを取り囲む細長いコの字形のカウンター席のみで30席
店内は、キッチンを取り囲む細長いコの字形のカウンター席のみで30席
お冷やは店内のウォーターサーバーから、コップがかなり大きめ
お冷やは店内のウォーターサーバーから、コップがかなり大きめ
セルフですがおしぼりがあるのも嬉しいポイント
セルフですがおしぼりがあるのも嬉しいポイント
左から「とろ豚醤油 黒らー麺」「とろ豚醤油 金らー麺」
左から「とろ豚醤油 黒らー麺」「とろ豚醤油 金らー麺」
金ことぶき。「とろ豚醤油 金らー麺」790円(税込)
金ことぶき。「とろ豚醤油 金らー麺」790円(税込)
金と呼ぶに相応しいスープを味わう
金と呼ぶに相応しいスープを味わう

まずは「とろ豚醤油 金らー麺」のスープを一口、上品で洗練されたうまみが口の中に拡がる、旨い、思わず言ってしまう程のレベルの高さ。有機白醤油とうすくち醤油をブレンドしたかえしに、豚・鶏がら・魚介のトリプルスープ合わせることにより、特徴的な金色のスープが生み出される、味わいもまさに金と呼ぶのが相応しい。言われなければ、絶対にスガキヤが経営していると店とは思わないだろう。ちなみに、スープにはスガキヤラーメンで使われている魚介出汁に煮干しを加えたもので、毎日店内で仕込んでいます。

金ことぶき。「とろ豚醤油 黒らー麺」890円(税込)
金ことぶき。「とろ豚醤油 黒らー麺」890円(税込)
背脂が浮かぶスープは、醤油のハッキリとした香りが感じられる
背脂が浮かぶスープは、醤油のハッキリとした香りが感じられる

一方、「とろ豚醤油 黒らー麺」のスープは、醤油のコク・キレ・深みが感じられ旨味がぎゅぎゅっと凝縮された味わい。醤油の香りも特徴的で、食欲をそそります。深い旨味が感じられる天然醸造の『日本一醤油』をベースとし、しっかりと熟成させ濃厚なコクが感じられる再仕込み醤油、さらにキレのある生醤油をブレンドしたかえしは、スープそして背脂と合わせることによりとても味わい深く、最高の一杯を生み出しています。

自社工場で製麺される平打ち麺は、滑らかでありながらコシが感じられ、スープの吸いもいい
自社工場で製麺される平打ち麺は、滑らかでありながらコシが感じられ、スープの吸いもいい
スガキヤのラーメンの10倍盛られた「とろ豚肉」チャーシュー、柔らかさはもちろん、麺と一緒に味わうことを前提とした薄切りだからこその味わいがたまらない
スガキヤのラーメンの10倍盛られた「とろ豚肉」チャーシュー、柔らかさはもちろん、麺と一緒に味わうことを前提とした薄切りだからこその味わいがたまらない

自社工場で製麺された平打ち麺は、滑らかでもっちりとしながら程よいコシが感じられスープを程よく吸い相性は抜群。そして特筆すべきは、スガキヤの10倍量が入った「とろ豚肉」チャーシュー。このチャーシューだからこそ、金ことぶき。のラーメンが完成すると言っても過言ではない。薄切りだから麺と一緒に味わえるのもポイントが高い。

卓上にある辛味噌・揚げネギ・にぼし酢・刻み生姜で味変可能
卓上にある辛味噌・揚げネギ・にぼし酢・刻み生姜で味変可能
辛味噌は、辛さというよりパンチが加わる
辛味噌は、辛さというよりパンチが加わる
香ばしさとサクッと食感が心地よい
香ばしさとサクッと食感が心地よい

卓上には辛味噌・揚げネギ・にぼし酢・刻み生姜、そして胡椒が備えられ、お好みで味変が可能。個人的には揚げネギの香ばしさと、辛味噌のパンチが好み。にぼし酢は、金・黒のどちらのスープにも大きな変化を与えるので、最後にぜひお試し下さい。ちなみに胡椒は、スガキヤと同じような気がしますが、どうなのでしょうか?

そして、『金ことぶき。』はラーメンだけではありません、「金ことセット」690円(税込)についても触れなければなりません。

「旨塩唐揚げ」「手包み焼売」「ころ豚炒飯」の3種からなる、「金ことセット」690円
「旨塩唐揚げ」「手包み焼売」「ころ豚炒飯」の3種からなる、「金ことセット」690円
なんという肉肉しさ、そした旨味!
なんという肉肉しさ、そした旨味!
このままで十分美味しい、ニンニク香る唐揚げ。衣はサクッと、お肉はジューシーで肉汁溢れる
このままで十分美味しい、ニンニク香る唐揚げ。衣はサクッと、お肉はジューシーで肉汁溢れる
黄金の輝きにゴロ豚のアクセント、パラッと食感もたまらない!
黄金の輝きにゴロ豚のアクセント、パラッと食感もたまらない!

「金ことセット」はサイドメニューと呼ぶべきではなく、ある意味こちらも主役の「旨塩唐揚げ」「手包み焼売」「ころ豚炒飯」の3種を一度に味わうことができます。

一つ一つ店内で包み蒸し上げられた「手包み焼売」は、薄皮でしっかりとした肉感で肉汁溢れる逸品。一方の「旨塩唐揚げ」は、にんにくが香りジューシーな鶏もも肉とサクッと食感の衣が特徴で、これまた美味しい。そして、「ごろ豚炒飯」は卵たっぷりでパラッと炒め上げられ、見た目のみならず味わいも黄金。お腹に余裕がある方はもちろん、2人でシェアして味わうのもアリです。

オープンキッチンを取り囲むような形で設えられた、30のカウンター席
オープンキッチンを取り囲むような形で設えられた、30のカウンター席

ラーメンとフードメニューを実際に味わい感じたのは、スガキヤとは完全に別物のラーメン店であること。値段も味わいも全く異なる『金ことぶき。』、スガキヤがなぜこのブランドを立ち上げたのかを考えると、そこにはスガキヤとは違う層を狙っていることが感じられます。

スガキヤには『寿がきや』ブランドのお店があり、ラーメンの単価もスガキヤに比べれば高く設定されていますがそれはあくまでスガキヤの延長線上にあるお店。しかしこの『寿がきや』もお店は東海圏に限定されており、関東や関西圏への進出はできていません。そう、スガキヤは全国を狙えるお店として『金ことぶき。』ブランドの「とろ豚醤油ラーメン」を開発し、ある意味実験店舗でもある1号店をオープンさせたと私は考えています。

白醤油を使っているから白と黒にしてしまいそうですが、そこを敢えての金にしたこと、実際の色合い的にも金に近いこともありますが、2種のラーメンを金と黒にしたことも大きいと思います。そこにもう一つ、店内の統一されたカラーであり街中華を彷彿とさせつつ、スガキヤの象徴でもある赤が加わり、金・黒・赤というブランディングカラーを成立させている点も興味深く、本気度を伺うことができます。

Googleマップに投稿された『金ことぶき。』の口コミは賛否が大きく分かれており、4月9日時点の平均スコアは3.0と正直芳しくありません。ただ、これは名古屋に出店したからであり、多くの人は食べ慣れているスガキヤと比較し、味わいそして何よりもコストパフォーマンスを考えた上での評価だと感じました。ただ、純粋にラーメンとしてのポテンシャルを考えればスガキヤとは比較することができない全くの別物であり、あえて言うとすれば京都発祥で最近渋谷にも出店を果たした、あのお店のラーメンを完全に上回ると考えています。

スガキヤの新ブランド『金ことぶき。』、『スガキヤ』とはまた別のブランドとして躍進を期待したいと感じています。いつか、東京で味わえる日が来ることを、心から望みます!

黄金の外観が特徴的な『金ことぶき。 八田店』
黄金の外観が特徴的な『金ことぶき。 八田店』

『金ことぶき。 八田店』

住所: 愛知県名古屋市中村区野田町中深22-1 [Googleマップ
電話: 080-3699-5203
営業時間: 11:00〜21:00(ラストオーダー20:30)
その他: 駐車場15台/駐輪場有

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