喫茶野郎のAC/DCコレクション
小山薫堂氏発案のオリジナルボトル「お絵かきしろ」
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再び始まるAC/DC祭り

白岳しろに新デザイン登場、小山薫堂氏発案のオリジナルボトル「お絵かきしろ」

東京のほそ道

AC/DCをもう一度みたいという自分の気持ちと向き合う為には、東京〜京都間を鈍行列車で帰るという選択は良かったのかもしれません。

充分過ぎる時間が与えられた僕は、長い時間をかけて自分が大阪でのAC/DCのライブへ行く、正当な理由を練り上げていきました。

ちょっとだけSさんに対して後ろめたいなあと思ったり、決して安くないチケットを買う理由を自分の中でグダグダ考えていました。『行きたきゃ勝手に行け!』と思われるでしょうが、東京〜京都間の鈍行列車旅はそれだけ暇だったのです。暇つぶしも佳境にはいり、大事な事に気付きました。

『いやいや、チケットもう売り切れてるやろ…』

世界的ロックバンドAC/DCだぜ!?
なめんな!僕のバカタレ!

と思いつつ、ホームタウンに帰り一応確認してみると

空席あり

………。

マジで?また見れちゃうの?

ふぁーーーーーー!!!!

鳴り響け歓喜のファンファーレ!自分の中でAC/DC祭りが再び始まり、気持ちが昂りました。

『AC/DC!AC/DC!』

突然ですが喫茶野郎脳内AC/DC祭りの会場にやってきました!10万人、100万人、数えきれない程の喫茶野郎が集まりAC/DCの大合唱が止まりません!再び始まった祭りに感謝し、敬意を示す為に喉ちんこが弾け飛ぶまで1人残らず叫び続けています!おーっと!そして今!溢れんばかりの喫茶野郎の波をかき分けて、AC/DCのロゴがデカデカとデコられた、お神輿が会場内に入って参りました!屈強な体躯を持つ、顔は全員喫茶野郎の集団によって担がれています!そしてその神輿の上には、一際金色に光り輝く喫茶野郎がふんどし一丁(もちろんAC/DCのロゴ入り)で会場の喫茶野郎を鼓舞します!

『そりゃAC/DC!そりゃAC/DC!』

祭りは異様なテンションで盛り上がり、いよいよ狂熱を帯びてきました!AC/DCを待ち続けた日々の鬱憤は、一度のライブで解消されなかったのです!カタルシスが感じ取れなかったということでしょうか!?祭りに参加する全ての喫茶野郎の目に狂気が宿り、黄金の喫茶野郎もその熱負ける事なく神輿の上で舞い狂います!

………。

そんなキモ祭りが脳内で繰り広げられている中、重要な事を思い出し、ふと我に返りました。

『彼女にライブ行くことを言っておこう』

その当時、お付き合いさせて頂いていた彼女はAC/DCに狂う僕を冷めた目で見ており、さいたまスーパーアリーナに行く僕に完全に引いていました。僕としては、そんな態度に不満はなかったのです。むしろ、自分の趣味を押し付けるのも良くないと思っていた程です。

僕『もしもし』
彼女『もしもし』
僕『チケット取れそうやし、やっぱ大阪ドームも行く事にしたわ』
彼女『は?埼玉まで観に行ったやん』
僕『止めても無駄。絶対行く』
彼女『はあ〜!?キモっ!………ほんなら、私も行く』
僕『ふぇ!?なんで!?』

予想外の展開への驚きと、また熱量が違う人と行かなければならない困惑が僕の胸に生まれました。熱量が一緒じゃなきゃ嫌だ!という子供じみた考えではなく、恐らく僕はまた泣いてしまうし、当時の僕はそんな姿を見られるのは恥ずかしいと思っていたのです。

そうは言っても無下に断る理由もありません。むしろ、僕の好きなモノに興味をもってもらう良いチャンスかもしれないと思う事にしました。しかし、更に事態は急変します。

当時の僕はAC/DC熱にだいぶ浮かされており、バイト先でも、どれだけ楽しみにしてるか熱く語ったり、AC/DCにもうすぐ会えるハピハピオーラビンビンに出していたのです。大阪ドームでのチケットを取ろうとした矢先、それを聞きつけたバンドが結構好きなバイト先の後輩が

『面白そうなんで、僕もついて行っていいですか?彼女も行きたいって言ってるんです』

その彼女もバイト先の人で、結局、AC/DC熱が大強めの僕と、AC/DC熱が弱めの3人という、4人編成で大阪ドームへ行く事になりました。この時点で、僕は剥き出しの感情でAC/DCのライブを観ることは出来ない、もしくは熱狂ぶりを隠し、コソコソしなければならず、且つよく知らない3人を楽しめるようにナビゲートしなければならなくなりました。

事態が思っても見ない方向へ動き、混乱はありましたが、色々ごちゃごちゃ言ったものの、僕はまたAC/DCのライブが観れるのが楽しみで仕方ありません。

そして、それとは別に開催直前でチケット取れるのかという驚きと嬉しさ、そして一抹の不安がありました。どうやら3/14の追加公演もチケットが売れ残っているみたいなのです。僕は全公演、即日完売だろうと思っていたので、そのギャップに頭を捻りました。そしてこれが後々、どえらい問題になるし、この事実が僕がこの連載を始めるきっかけに繋がります。とりあえず今はこの事は置いておいて、もうしばらく僕のAC/DC物語にお付き合いください。

というわけで次回、喫茶野郎、AC/DCと2回目の邂逅!乞うご期待!

今日のAC/DC
AC/DC – Fling Thing/Rocker (Filmed April 30, 1978)
初期のAC/DCのラストを飾る曲です。お客さんも熱い!

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